最新の更新情報

【最新の更新情報】
11/25 第16回公演『世界対僕』の公演情報を更新しました。
1/7 あけましておめでとうございます。次回公演情報2本の詳細、雑誌『えんぶ』掲載情報を更新しました。
12/13 佐々木のmimacul出演、合田の大喜利参加、佐々木の出演した上映会、の情報を更新しました。
12/12 今年の公演や劇団員の活動履歴などをたっぷり更新しました。
9/30 合田団地『リゾート(なかった青春の末路としての)』無事終演しました。ありがとうございました。
5/27 お仕事が欲しいので、メンバー紹介ページをつくりました。

【鬼が笑う今後の予定】
2023年2月:京都ロームシアター×京都芸術センターU35創造支援プログラム“KIPPU”として新作本公演を予定。

努力クラブ新作本公演のおしらせ



努力クラブ第17回公演
ゲームコーナー
作・演出=合田団地
2023年9月15日(金)~17日(日)

ご予約取り扱い開始!
https://www.quartet-online.net/ticket/gamecorner

出演=
岩越信之介(劇団なべあらし)
佐々木峻一
乱痴パック


日程=
15日(金)                19:00~
16日(土)14:00~、19:00~
17日(日)14:00~
※全4回


会場=
in→dependent theatre 1st


料金=
一般前売2500円/当日3000円
学生前売2000円/当日2500円


ご予約=
https://www.quartet-online.net/ticket/gamecorner

スタッフ=
舞台監督:田中悠一(劇団ケッペキ
照明:渡辺佳奈
制作:築地静香
絵:滝口かりん →
主催:努力クラブ


あらすじ=
舞台は車でしかいけない田舎にあるゲームセンター。薄暗い店内。椅子のカバーが破れていて、ガムテープで補強していたりして、古さが際立つ。そこでカップルの男が熱中してゲームをしている。その隣で、カップルの女は時間を持て余している。女は男とは違ってゲームには興味がない。女はもう一刻も早く帰りたがっている。
「ねえ。もう帰ってもいい?」と、女は男に向かって言うが、「もうちょっと待ってて」と男は気のない返事を返す。こんなやりとりを何度か繰り返した後、男は何度もゲームの邪魔をされたことがうっとうしくなったのか、「じゃあ、もう帰っていいよ」と言い捨てる。
「帰っていいよ、ってどうやって帰ったらいいの? こんなところからさ」「知らない。そんなに帰りたいんだったら、一人で帰れば。こんなところって言ってもバスくらいあるでしょ」「バスなんかこんな時間にあるわけないじゃん」「じゃあ、タクシーでも拾えば?」「お金持たせてくれてないじゃん」「うるさいな。歩いて帰ればいいよ。歩いてたらいつかは着くよ」
女は男をしばらく睨みつけて、男から離れる。男はゲームに熱中して、女がいなくなったことに気付かない。

女は店の外のベンチに座って、自販機で買った炭酸を飲んでいる。苛立っているようで、中身がなくなるペースが早い。
そこに一台の車。停車して、中から若い男が出てくる。女は立ち上がって、若い男に話しかける。
「帰れなくなっちゃって」「え、なんですか?」「彼氏と来たんだけど、彼氏とケンカして、私はもう飽きたから帰りたかったんだけど、全然話聞いてくれなかったから、ケンカして、帰れなくなっちゃって、車で来たんだけど私の車じゃないから、困ってて、どうしよう」「え?」「それで、私、一人で帰ればって言われたから、一人で帰るって言ったんだけど、帰れないから、どうしようって思ってて、送ってもらえないかな。そんなに遠くじゃないんだけど。お願いします」
頼まれて若い男は困る。「いや、でも来たばっかりなんで」「え?」「だから、」「はい」「だから、ゲームしたんだけど」「え、忙しい?」「忙しくはないけど」「私、困ってて。困ってるんです。助けてください」「助けてくださいって言われても」「え、忙しい?」「忙しくはないけど」「私のこと送って、それからまた来たらいいんじゃないですか。忙しくないなら」
 
若い男は考える。考えるようなことはできない性質だけど、彼としては精一杯考える。
「お願いします」途切れた話を埋めるために、女はもう一度お願いしてみる。「送ってもらうだけでいいので。お願いします」
まあいっか。暇だし。どうせつまんないし。と若い男は考え、今来たばかりだけど、ゲームもしないまま、女を女の言うところまで送っていくことに決める。